妹が不登校でサボリだと思ってイライラする

生きてるだけで、愛。という菅田将暉さんと趣里さんの映画がネット配信されていたのをたまたま見た。(gyaoで2022年2月12日(土) 23:59まで配信)感情的な部分からの言動に共通点があるように感じました。

趣里さん演じる寧子が過眠症で同居する恋人、菅田将暉さん演じる津奈木を中心とした物語。原作は本谷有希子さん。


生きてるだけで、愛。 (新潮文庫 新潮文庫) [ 本谷 有希子 ]

あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが…。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。

生きてるだけで、愛。過眠症と起立性調節障害の共通点

寧子は眠ってばかりいて働かない、これではいけないと自分でわかっていながら姉に苦言を言われるいら立ちを恋人の津奈木に当たったり、いざバイトを探そうとするも面接のときに起きることができない、嫌味を言われる、でもどうしようもない。目覚ましも聞こえない…

この症状って起立性調節障害で朝起きれなくて気絶したように眠って目覚めて罪悪感を抱えてしまう症状と似ているなと思う、ただ恋人という八つ当たりする人がいないのでそこはどうかわからないけどもしこのまま大人になり、眠って過ごして恋人が働いて住まわせてもらったら同じような状況になるのかもしれない。

理解しすぎてくれるほどやさしい人達との職場での苦しさ

ネタバレになるから詳しく描きませんがとある事情で本人の意に反してバイトすることになり、バイトをする自身もないのにトントンッと働かねばならない状況になり、マスターの田中哲司さんはとても理解がある人、奥様の西田尚美さんも優しく、バイト仲間も元ひきこもり。

初日は20分遅刻、翌日は1時間経過した際にマスターから電話で起こされ遅刻、バイト中にトイレで寝落ちしたり、失敗を繰り返して自己嫌悪になるも怒らずにサポートしてくれる人たち、

落ち込む寧子、不安な寧子が『私、本当に大丈夫ですかね』と聞くと今ダメでもずっとダメな人はいない、何とかなる大丈夫、家族みたいなもんなんだからみんなで笑ってご飯を食べたら元気になるよっと励まされて社会復帰を助けてくれる人に囲まれて回復してくる寧子。

でもまた本当に些細な会話から、周りの優しさと自分のふがいなさと自分がおかしい(と思っている)ことが周りにばれているという不安定なことから奇行に走り…津奈木には津奈木でいろんなことを抱えながらも寧子をサポートしてるけどそのサポートが、津奈木の本心ではなく、寧子を納得させるために選んでいる言葉だということが苦しいこと。

相手が自分の感情を殺していることを感じる辛さ

なるほど…理解しようとしてくれるが故に相手が自分の感情を殺していることを感じることがあると、途端に拒否反応が出たりする。申し訳なさと自己嫌悪とやり場のない気持ちでぐちゃぐちゃになって逆切れしてしまうしかないということも想像できる。そして恋人は恋人で疲弊する。いわゆるカサンドラ症候群のようなもの?

そしてそんな自分が嫌になるし、そんな自己嫌悪をぶつけると相手に迷惑かけているのもわかるのに止まらない。かまってちゃんみたいな感じに映るのかもしれない。でも本当に自分はダメだし自分が悪いと思っているし、決してそんなことないよと言われたいのではないのもわかる。

病名が違うだけでうつ病で過眠症の人も起立性調節障害で抱える感情的な悩みは似ていると感じました。

生きてるだけで、愛。 通常版 [DVD]